今年の芥川賞受賞『むらさきのスカートの女』読みました。

こんにちわ、悦子です。ところで今日は朝から雨で嫌な天気ですね?しかもこんな日に限って我が家のありちゃん、てんかんの発作を起こしました。実は一昨日は放課後デーで東京タワーにありちゃんは遠足に行き昨日は炎天下の中ありちゃんを外に連れ回していた為、昨日の夜の時点から怪しいとは思っていたのですが、今日まさかのてんかんになってしまった。。しかも仕事に行く本当直前にてんかんの発作おこしたので、今日は本当に見てくれる人いなかったので、泣く泣く仕事場に電話をして無理を言ってお休みをさせてもらいました。ただ今回の発作は同じ欠伸発作でもいつもの左側を見て静止するタイプの発作ではなく真っ正面を見据えながら小刻みするタイプの発作でした。もしかしてありちゃん生理中というのもあるかもしれませんが、いつもとてんかんの種類が変わっていたので、明日以降の予後も心配です。でも我が家のありちゃんは、よくてんかんの発作があるとすぐに寝てしまう傾向があるので、この日も御多分に洩れず寝てしまったので、その寝ている間の3時間ほどで、前から気になっていた

芥川賞受賞作『むらさきのスカートの女』

を読んでみました。実は先日コンビニに行った時、文藝春秋の本を買いあさっている中高年二人組が芥川受賞作がのってるから文藝春秋買わなきゃと焦っていたので、私も普段本とか読まないくせにつられて買ってしまった。。

文藝春秋

しかもこの文藝春秋かなり前に買っていたのですが今まで読む時間がなく、放置していました。この文藝春秋の中にむらさきのスカートの女のお話全文が乗っています。お話に出てくる主人公の職業は多分今村夏子さんという作家の方の経験に基づいて書かれたものであるように見受けられますが、読んでみてこのお話私みたいに本を読まない人にも読みやすく出来ていてまた内容も面白かったのでよかったです。何が面白かったというと別に小説の後にオチがあるわけでもなく説明するのは難しいのですが、なんか惹きつけられる作品でした。

ネタバレになりますが、小説の内容は黄色いカーディガンの女が語り口でむらさきのスカートの女のことについて語られているのですが、最初はこのむらさきのスカートの女が黄色いカーディガンの女の目線で狂気じみた人物という風に書かれていますが、実はこの語り手である黄色いカーディガンの女がむらさきのスカートの女に取り憑かれてストーカー行為を行うというある意味ちょっと狂気じみた精神のおかしい人物であって、実はむらさきのスカートの女の方が読み進めるうちに仕事はちゃんと要領良くこなすが職場の上司と不倫するよくある普通の人物であることが分かってきます。なので、語り手である黄色いカーディガンの女には共感するところは少ないものの随所で見られる変な言動、行動を起こす下りを読んでいるとなんとなくほっておけない存在で話に引き込まれてしまいます。例えば、商店街でむらさきのスカートの女にわざとぶつかりに行って肉屋のショーケースに体ごと激突してショーケースを壊してしまうくだりやむらさきのスカートの女が仕事探しに困っているときに自分と同じ職場になるように求人情報誌にマーカーで丸をしたものをわざとむらさきの女がいつも座る公園のベンチの横に置いたりという下りが特に面白かったです。とにかく

狂気じみた人の目線から描写された普通の人の描写

がとにかく面白い。今までこんな切り口で書かれた小説ってあったんだろうか?っていう感じで物凄く新鮮に読めました。そして作品よりも私が興味深いと思ったのは、作者である

今村夏子先生の経歴

です。今村先生は今月号の文藝春秋の『今までのこと』というエッセイの中で自身が大学時代摂食障害に悩み人と食事をするのが苦痛で出来れば誰とも関わらない仕事をしたいと思いずっとそんな仕事を探してきたみたいなことをおっしゃっていらっしゃいます。どうやら今村先生は当初は絵が好きだったので漫画家とか絵本作家になろうと作品を書いていたそうです。ただその夢はそんなに強くなかったのか漫画は一作書いてその後は書かなくなりその後客室清掃などの仕事を長くされていたようですが、こちらのエッセイの話によると、芥川賞受賞したらお友達がたくさんできると聞いたけど、私にはそんな素敵なことはまだ起こってないとか、自らお友達がいないなんて下り自己肯定感が低いあたりなんとなくこの方も発達障害を持っているような気がして、とても親近感が湧きました。この方は本当に毎日生きるのが苦しくてでも自己実現の為に小説を書くことで救われた人なんではないかな?と思いなんかこれからも頑張って小説を書いていって欲しいなと応援したくなりました。私もこの年で何がやりたいかも分からず相変わらず迷走中で自己肯定感だけは底辺に近いくらい低いですが、今年は何か自分がのめりこめるようなことを見つけてみたいなあと思いました。

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